デュッセルNEWS 2020年6月号

【もう元には戻らないなら】

 

「20年後、あなたが望もうが望むまいが、現在の仕事のほとんどがロボットによって代行される。」Google創業者ラリー・ペイジの2017年のこの発言のインパクトの大きさはまだ記憶に新しいところです。この、少し他人事だった「大きく変わる社会への不安」は急に私たちの目の前に立ちはだかりました。今やコロナ前と全く同じには戻れないと皆がうっすら認識しています。

 

強制的に日常を変えられたことへの反動か、6月からテレワーク実施率は下がり、通勤も復活し、「なかったこと」にしたい気持ちが表れています。部下が見えない不安や上から問われる管理能力や業績へのプレッシャーからの解放。部下の方も、「来月から来なくていいよ」と突き放される不安からいったん解放された面もあるでしょう。

 

見ないふりをして逃げ切りたい。私の中にもあるこの本音は「でも、もう無理でしょ」という声とセットになっています。それなら、この得体のしれない不安を少しでも小さくしないと、純金アマビエ像を拝むようになってしまいます。

 

不安の根幹は「自分の居場所(立場)がなくなる」ことだと思います。人間の所属の欲求は強い。いわゆる管理職の場合、これまでは役職が保障してくれた立場が、実は必ずしも必要とは限らない(かもしれない)と明るみに出てしまいました。さてどうするか。

 

今までの業務をさらに減らせばいいと思います。事業に直結しない業務を止めるとその他も簡略化され、これまでよりメンバーの手が空く。そこで初めて、これからのビジネスモデルという新しい大きな課題に取り組む体制ができます。

 

人が集まって、一人ではできないことに取り組むのが会社という組織です。相乗効果を生み出すのに、集まる場はあった方がいいけれど、立場の上下は関係ないどころか、なくしたほうがいい。上下関係を薄める力はリアルよりオンラインが上でしょう。「しかしそれでは部下より高い給料をもらう申し訳が立たない。」素晴らしい。その言葉だけで部下はついていくでしょうし、部下が育てばそれだけで大きな功績です。そのためにも、部下の働きやすさを確保することは責任の一つです。

 

もう一つ、情報は抱え込まないこと。経営会議を全社オープンにする会社が増えてきています。情報はあくまでベースでしかない。共有することで帰属意識も高まり、自分事として挑戦する風土ができると思います。

 

皆様それぞれが新しいチャレンジを見つけて、前向きに忙殺されていることを心よりお祈りいたします。

小原暁子

 

 

新型コロナウイルス感染拡大に伴う情報

 

弊社およびドイツ本社の新型コロナウイルスに対する対応をウェブサイトおよびFacebookにて随時アップデートしています。

 

また、開催延期が決定されたメッセの情報についてはこちらでご覧いただけます。

 

ご参加予定のお客様には大変ご迷惑をおかけしますが、正しい情報をいち早く皆様にお届けできるようスタッフ一同努めて参りますので、弊社ウェブサイト・Facebookにて最新情報をご確認いただければ幸いです。

 

【メッセ情報】

※メッセ会期・開催都市についてはメッセ・カレンダーをご覧の上、各メッセのウェブサイトをご覧ください。

 

デュッセルドルフ開催の「wire / Tube」展を中国市場へ適用させたwire Tube Chinaは、中国・東アジアで業界をリードする専門メッセへと成長して参りました。ただいま、事前登録を受け付けています。今回はThermprocess China Pavilion(処理熱技術)やSaw EXPO Pavilion(切断技術)も併催しますので、ぜひ視察をご検討ください。

 

2020年11月16-19日、デュッセルドルフで開催される世界最大の医療機器展MEDICAでは、同じくデュッセルドルフで開催の労働安全・衛生展「A+A」とのコラボにて、医療従事者向けPPEのテーマパークを新規設置します。対象となるPPE製品は、マスク、手袋、ユニフォームなど感染症治療などの医療従事者向け製品です。12㎡、ブース装飾など込み4,950€のパッケージ料金となります。

 

本年のESSJは2020年12月8日(火)、ステーションコンファレンス東京にて開催します。ご来場をお待ちしています。ESSJブログでは、ESSJ2020のセッションテーマでもある、Eモビリティ(業務用車両の電動化)について、世界の動向と日本の事例を紹介しています。

 

2021年10月26-29日、デュッセルドルフで隔年開催され、職場、作業場での従業員の安全、衛生をテーマとする「A+A 2021」は、感染症対策など含め、例年以上に注目の集まるメッセとなる予定です。出展者募集が開始となりました(申込締切2020年10月1日。出展ご検討の方はお問い合わせください。

 

 

【ドイツ現地情報】

新型コロナウイルスの影響を受け、例年400万もの人々が訪れるデュッセルドルフの夏の風物詩「Rheinkirmes(ラインキルメス:移動遊園地)」の2020年開催は中止となってしまいました。
その代わりとして6/27-7/26の1か月間、メッセ・デュッセルドルフの敷地内に「Düsselland(デュッセルラント)」という移動式遊園地が立つことが決まりました。

さまざまな感染防止対策が講じられるほか、人数制限を設けた時間枠ごとのチケットが事前販売され、密回避策も取られるということです。近くにお住まいの方はぜひ!

 

 

【ドイツ語を学ぼう!】

ドイツ連邦共和国大使館・総領事館の Facebookへの投稿「今週のドイツ語」から、ためになるドイツ語をご紹介します。

紙のドイツ語「Papierdeutsch」=堅苦しいお役所言葉

 

 

 

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